賃貸での生活で、「壁を汚してしまった」「床を傷つけてしまった!」という経験はありませんか?
その際に気になるのが退去時の費用です。
賃貸の場合、引っ越しの際は原状回復が必要なので、「いくらかかるのだろう…」と不安になりますよね。
そこでこの記事では賃貸の原状回復費用をテーマに、実際いくらかかるのか、トラブルの事例とともにお伝えします。
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弊社へのお問い合わせはこちら原状回復費用って?賃貸の汚れや傷のなかでも経年劣化に含まれる例
賃貸の原状回復とは入居者が引っ越しする際、部屋の状態を元通りにするという決まりです。
最近流行しているキッチンの扉を変えたり、タンクレストイレ風にしたり、下駄箱に突っ張り棒などで棚を設置したりする方もいるのでは?
このような賃貸のDIYも、実は退去時には元通りにしなくてはなりません。
しかしなかには入居者が原状回復しなくていい「経年劣化」というものがあります。
経年劣化とは普段の生活で発生した傷や汚れのことで、オーナーや大家さんが費用を負担し修繕するものです。
ではどのようなケースが含まれるのでしょうか?
設備ごとに詳しく見ていきましょう。
床や畳の場合
●ダイニングテーブルを置いたら床がへこんでしまった
●タンスなど重たい家具の設置でクッションフロアに跡がついた
●太陽光が原因で床や畳が変色した
●畳のうえに家具を置いたらその部分だけ色が違う
●建物の不具合により雨漏りが発生し、床が色落ちした
●フローリングや畳全体の張り替え時期が来た場合
拭き掃除を怠ったことによるカビの発生は経年劣化とならず、入居者負担になるのが一般的です。
壁やクロスの場合
●電気やけ(冷蔵庫やテレビなど、熱を発する家電製品を設置したことによる背面の黒ずみ)
●家具があるところとないところで色味が異なる
●入居者が所有しているエアコンのためのビス穴や汚れ
●壁紙の穴(下地を貫通していない場合)
またお子さまが壁紙に落書きした場合や、ペットが付けた傷は経年劣化には含まれません。
住宅設備の場合
●耐用年数を超えた給湯器が使えずお湯が出なくなった
●トイレの壁や浴室内の黄ばみや黒ずみ
●パッキンが取れた場合
●地震によってドアや窓の建て付けが悪くなった
●入居当時から網戸の建て付けが悪い
賃貸の住宅設備における一般的な耐用年数は、以下の通りです。
●5年:シンク
●6年:ガスコンロ、エアコン、インターフォン、冷蔵庫、クロス
●8年:木製の棚など金属以外でできた設備
●10年:キッチン、給湯器
●15年:便器、ユニットバス
耐用年数を超えて生じた不具合に関しては、自然消耗や経年劣化となるため、入居者負担にはなりません。
窓ガラスの場合
●地震によって窓ガラスが割れた
●熱割れ(室内と外気温の差によって生じるもの)
●さび割れ(窓ガラスのなかに金属線が入ったガラスに生じるもの)
賃貸における原状回復費用!最終的な自己負担額は?
では賃貸での原状回復費用として、最終的な自己負担額はいくらになるのでしょうか?
先ほどもお話しした通り、賃貸では経年劣化に含まれない傷や汚れは原状回復としてみなされ、入居者で費用を負担しなければなりません。
しかしその費用を全額負担するのではなく、入居時に初期費用として支払った敷金からまず支払われます。
原状回復にかかった費用が敷金を下回れば返還されますし、超えてしまった場合は自己負担として請求されるのが一般的です。
つまり経年劣化だけであれば自己負担なく退去できます。
また最終的な自己負担費用は、入居年数や設備の耐用年数を踏まえて算出するのが一般的です。
たとえば入居時にクロスを全面新しいものにしたとします。
仮に3年入居するとクロスの耐用年数は残り3年です。
3年目で退去し原状回復費が10万円かかった場合、クロスの価値と同様、その半額の50,000円が自己負担として発生します。
なかには耐用年数を超えても使える設備がありますが、やむを得ず壊してしまうと耐用年数を超えていても1部費用を出し、自己負担で修理しなければなりません。
「そのため耐用年数を超えているからいいや」と思わず、使える設備は丁寧に使うことを心がけましょう。
賃貸のクリーニング代は自己負担になるのが一般的
次の入居者のために、多くの場合退去後ハウスクリーニングをおこないます。
ハウスクリーニングは実は強制的におこなうものではなく、義務でもありません。
しかし現状は入居者負担になることが多いので、注意点としておさえておきましょう。
●ワンルーム:15,000から35,000円
●1DKや1LDK:25,000から40,000円
●2DKや2LDK:40,000から50,000円
●3DKや3LDK:60,000から80,000円
●4LDK以上:90,000円から150,000円
広ければ広いほど金額が高くなり負担も増えてしまうことがわかりますね。
汚れ具合やクリーニング業者によって異なるので、契約時にチェックしておくといいでしょう。
原状回復費用をめぐって起きた賃貸でのトラブル事例
賃貸における原状回復をめぐっては、複数のトラブルが報告されています。
毎年1万件以上も発生しているので、トラブルに巻き込まれないよう注意したいです。
では具体的にどのようなことが発生しているのでしょうか?
●通常なら経年劣化に当てはまるクロスの消耗を入居者負担とされた、でも払いたくない
●退去時に敷金を半額返金するといっていたのに返金されない、敷金を返金してほしい
●契約時に聞いていなかった清掃費やクリーニング代が追加され、今さら自己負担したくない
●原状回復費用の明細書に書かれている敷金と、実際に支払った金額が異なっている
賃貸における退去時のトラブルを回避するためには?
原状回復だけでなく、どのようなシーンにおいてもできる限りトラブルは避けたいもの。
では具体的な回避方法として、どのようなことを実践すればいいのでしょうか?
入居時にすること
入居当時はオーナーや大家さん、または管理会社に立ち会ってもらい、傷や汚れ、不具合を一緒にチェックします。
クロスや床に傷や汚れはないか、キッチンや洗面台、バスルームに不具合はないか、網戸は破れていないかなどを細かく確認してください。
傷や汚れがある場合は、写真を撮っておくといいでしょう。
入居中に心がけること
トラブルを回避するためには、「借りている家」という認識を忘れずなるべくキレイに使うようにします。
支払った敷金より原状回復費用が上回ってしまうと、まとまったお金を支払わなくてはなりません。
キレイに使えば退去時の出費をおさえられるほか、大家さんやオーナーにも喜ばれるでしょう。
退去時にすること
オーナーや大家さん、または管理会社に立ち会ってもらい部屋の状態をチェックします。
もし傷や汚れがあった場合は、入居時に作成した書類や撮影した写真をもとに話し合ってください。
その後金額の見積もりが送られてきます。
疑問点があればそのタイミングで問い合わせし、納得したうえでお金を支払いましょう。
万が一入居者負担になる傷や汚れ、不具合があった場合は写真を撮っておくと安心です。
このようにトラブルを回避するためには、さまざまな場所をチェックしなければなりません。
入居時などはとくに面倒ではありますが、退去時に揉めたりトラブルが起こったりするのを防ぐための大切な時間です。
自分を守るためにも、ぜひ実践してみてください。
まとめ
この記事では賃貸の原状回復費用をテーマに、経年劣化になるものや実際の自己負担金、トラブルの事例をお伝えしました。
入居年数が長ければ長いほど負担が大きくなるので、普段からキレイに生活することを心がけましょう。
トラブルなく円満な引っ越しができるといいですね。
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