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物件概要に書かれている徒歩所要時間ってどうやって測定しているの?

カテゴリ:不動産豆知識

物件概要に書かれている徒歩所要時間ってどうやって測定しているの?

賃貸物件を探しているときに、概要に記載されている駅からなどの「徒歩所要時間」を目安にする人は多いでしょう。
しかし「徒歩5分」といっても、歩く人によって違うのでは?と感じたことはないでしょうか?
そこで今回の記事では、物件概要に書かれている「徒歩所要時間」の計算方法や、実際に物件を選ぶときの注意点を解説します。

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物件概要の徒歩所要時間とあわないことがある?

物件概要の徒歩所要時間とあわないことがある?

物件概要に「駅からの徒歩所要時間5分」とされていたのに、住んでから計ったら「10分だった」といった経験はないでしょうか?
「物件概要に記載されていた内容がウソだったのでは!?」と思う人もいるかもしれません。
しかし、物件概要に記載する徒歩所要時間は、「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」で計算方法が明確に定められています。
そうでないと、「あの不動産は徒歩10分と記載しているけど、うちは徒歩8分としておこう」といったことが起こりかねないためです。
統一した基準がなければ、不動産業者間で不当な競争が起こりますし、なにより消費者を混乱させてしまいます。
そのため徒歩所要時間は、誰が計算しても同じとなるよう、計算方法が決まっているのです。
それではなぜ物件概要の徒歩所要時間と、実際に歩いてみてかかった時間との間にズレが生じるのでしょうか?

物件情報と実際の徒歩所要時間にズレが生じる理由と計算方法

物件情報と実際の徒歩所要時間にズレが生じる理由と計算方法

物件情報に記載された時間と実際に歩いた時間にズレが生じるのには、理由があります。
この章では、徒歩所要時間の基本的な計算方法と、実際の時間との間でズレが起こる理由を解説します。

徒歩分数は1分=80mで計算されている

「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」においては、徒歩分数は1分=80mを基準として算出した数値を表示すると決められています。
たとえば駅から800mの距離にある物件なら、

800(m)÷80(m)=10(分)
となり、物件情報には「徒歩所要時間10分」と記載されます。
また、「徒歩所要時間8分」とされている物件からの実際の距離を知りたいときには、

8(分)×80(m)=640(m)
と計算することで、640mであることがわかります。
なお、ここでいう「距離」とは、直線距離ではありません。
物件情報で示される「距離」は、実際に歩く道のりを示します。

1分=80mとされた理由

では、どうして1分=80mとされたのかが気になりますよね。
実は分速80mという速度は、「健康な女性がハイヒールを履いて歩いたとき」の歩行速度が基準となっています。
ルールを定める当初は1分=100mを基準に検討されていたそうですが、女性にも適用できる現実的な基準にするため、1分=80mとされました。
これは実際に、1963年(昭和38年)に基準を定めるときに、女性職員の1人に廊下を歩かせて実測して決めたといわれています。

計算上の徒歩所要時間と実際の時間にズレが生じる理由

ここからは、計算上の徒歩所要時間と実際の時間にズレが生じる理由を5つ紹介します。

考慮されないロスタイムがある
物件情報などに記載されている計算上の所要時間と、実際にかかる時間とで違いがあるのは、考慮されないロスタイムがあることが理由の1つです。
所要時間については、直線距離ではなく実際に歩く道のりで計算されるため、ズレが生じることはなさそうに思うでしょう。
しかし、実は以下の要素は考慮されていないのは、知っておきたい注意点です。

●信号
●踏切


駅の目の前に物件があって、信号にひとつもかからないなら影響はないでしょう。
しかし駅から物件までの間に5つ6つ信号があり、交通量が多くいったん赤になったら長く待つといったケースは少なくありません。
信号に2つかかっただけで、4~5分ロスになることは十分考えられます。
また駅の改札に回るために踏切を横切るときも、電車が通り過ぎるまでのロスタイムがあります。
近くの踏切がラッシュ時には何本もの電車が行き交う「開かずの踏切」だったとしたら、ロスタイムは10分を超えることもあるでしょう。
このようなケースでは、計算上の徒歩所要時間と、実際の時間が大きく乖離してしまいます。

実際の道の状態は考慮されない
徒歩所要時間を計算するときには、実際の道路の状況が考慮されていないことも、時間にズレが発生する理由です。
たとえば距離が400m、徒歩所要時間が5分とされていたとしても、実際は駅から急な坂道を登る必要があるとしたらどうでしょうか?
駅まで行くときには下り坂となるため、5分どころか4分で到着するかも知れません。
しかし駅から物件に向かうときには上り坂になるため、倍の10分かかることも考えられます。
物件情報に書かれた所要時間は、あくまで目安と考えて、どのような地理条件なのかを確かめることが大切です。

距離は敷地の一番近いところを基点にしている
徒歩所要時間を計測するときには、敷地の一番近いところを基点にすることも、時間にズレが生じる理由として知っておきましょう。
たとえば、物件から一番近い大型ホームセンターまでの距離が徒歩6分とされていた場合、距離は6(分)×80(m)で480mしかないと考えるでしょう。
しかし実際には、敷地の端まで480mであるため、そこからスーパーの入り口までに大きな駐車場を挟むようなケースでは、さらに2分かかることもあります。
そのようなときには、「書かれているのと時間が違う」と感じることになってしまうのです。

徒歩所要時間を確認するときの注意点

徒歩所要時間を確認するときの注意点

それでは最後に、所要時間を確認するときに知っておきたい注意点を2つ紹介します。

本当の徒歩所要時間は実際に歩いて確認する

徒歩所要時間を確認するときの最初の注意点は、物件情報に記載された情報はあくまでも目安とすることです。
前章で紹介したとおり、物件概要の所要時間には、信号待ちや踏切の待ち時間、実際の道の状況は計算に含まれていません。
そのため住んでみてから初めて交通量の多さに気づいたようなときには、時間の目安が大きく狂ってしまうことになります。
駅から5分とされているのを信じて入居したのに、実際は毎朝踏切がなかなか開かず、15分かかるといった事態もあり得るのです。
最近は不動産会社から車に乗って、複数の物件を内覧することもあります。
そういったケースでも、最終的に入居を決めるときには、これから普段通勤や通学をすると思われる時間に、実際に歩いて確認することが大切です。

所要時間は単なる目安と考える

実際に歩いてみると、思ったより時間がかかるケースがよく見られますが、反対に短くなることも少なくありません。
徒歩所要時間の基準は、「ハイヒールの女性」を想定しているので、とくに男性が歩いた場合、「徒歩8分」となっていても実際は5分しかかからないこともあるのです。
そのため所要時間は単なる目安とし、「歩くペースはもう少し速い」と感じるなら、記載された所要時間の範囲を長くして物件を探してみるのもおすすめです。
もちろん最終的には、自分の足で歩いて実際の所要時間を確かめるようにしてくださいね。

まとめ

物件概要に記載されている徒歩所要時間の計算方法や、実際の時間とズレが生じる理由などを解説してきました。
徒歩所要時間については、分速80mで計算するといった明確なルールが定められていますが、人によって歩くスピードは異なります。
物件を選ぶときには、記載された時間をうのみにせず、実際に歩いて確かめることが大切です。

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