賃貸マンションに住むと、部屋によってはベランダに避難用はしごがあります。
「避難用の設備」ということはわかっていても、実際に使い方を知っている人は少ないでしょう。
この記事では賃貸物件のベランダにある避難はしご(避難ハッチ)について、目的や使い方、注意点を詳しくお伝えします。
賃貸への引っ越しを検討中の人は、ぜひ参考にしてみてください。
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まずはマンションのベランダにある、避難はしごの目的からみていきます。
冒頭でも少し触れましたが、避難はしごとは火災などの災害が起きたときに使う避難器具です。
通常は玄関から出入りしますが、火災が発生した場合、炎や煙がすぐそばまできて、脱出できないことがあります。
また高層階のマンションに住んでいる場合、停電するとエレベーターが使えなくなり、いつも通りの経路で避難できないかもしれません。
そのような緊急時は、ベランダにある避難はしごを下に展開すれば階下に逃げることが可能です。
避難はしごはスムーズに避難し、災害から身を守る目的で設置されています。
また「脱出が可能な階まで移動する」というのも、避難はしごの目的です。
そのため万が一のとき必ずしも1階まで下りる必要はなく、そのあとスムーズに避難できる場所まで移動します。
避難ハッチのなかにある
はしごと聞くと、ベランダに畳まれた状態で置かれていたり、邪魔になったりするイメージがあります。
しかし避難はしごは、避難ハッチと呼ばれるスペースに収納されているのが一般的です。
避難ハッチとは四角くて平らな形をしていて、上下のふたと取り付け金具で構成されています。
床とほぼ同じ高さなので、邪魔になりにくくベランダを使うときも安心です。
また避難ハッチは上下の階で同じ位置にあるのではなく、ジグザグした千鳥配置になっています。
もしどの階も同じ位置に避難はしごがあり、みんなが一斉に避難はしごを展開したらどうなるでしょうか?
最上階から1階まで垂直方向に穴がつながってしまい、人が下の階まで一気に落下する恐れがあります。
そのような事故を防ぎ、安全に避難するためにこのような構造になっているのです。
どのベランダにもある?
避難はしごの目的からすると、「マンション内すべてのベランダに設置されているの?」と思う人もいるでしょう。
しかしすべてのベランダに設置されているとは限らず、角部屋や決まった部屋のみに設置されています。
そのため自分の部屋のベランダにないときは、隣や角部屋まで移動しなければなりません。
仕切りになっている壁は手や足で破れるので、心配しなくても大丈夫です。
マンションのベランダにある一般的な避難はしごの使い方
つぎにマンションのベランダに設置されている、一般的な避難はしごの使い方をみていきましょう。
避難ハッチのふたを開ける
まずは避難ハッチのふたを持ち上げるようにして開けます。
ただし危険防止ロックやチャイルドロックがかかっているので、最初はすべて開きません。
少しずつ持ち上げ、数センチ開けてロックを解除してください。
ロックはふたの裏側にあるのでわかりにくいですが、ふたに貼ってあるシールが目印になります。
四角形や三角形などのシールが付いているので、シールのあたりを探し、ロックのためのフックを外してください。
フックではなくチェーンになっているマンションもあるので注意しましょう。
ふたを全開にして避難はしごを下ろす
ロックが外れるとふたを全開にできるので、固定されるところまで開けます。
上のふたを開けてストッパーを外すと避難はしごが展開されるため、まずはマンションの下に人がいないかどうかをチェックしてください。
目視でチェックしてもいいですが、念のために「今からはしごを下ろします」など、声をかけておくと安心です。
ちなみに避難ハッチの下にもふたがあり、避難はしごを下ろすと自動的に開きます。
下に降りる
避難はしごが無事に展開されたら、実際に下に降ります。
降りる際は避難はしごの両側を持たず、ステップ(足を乗せる部分)をつかんで降りてください。
マンションの避難はしごはとても不安定なので、あせらずゆっくり一人ずつ降りるのがポイントです。
以上がマンションにおける一般的な避難はしごの使い方です。
ちなみに使い方は避難ハッチのふたや、取り扱い説明書に記載されています。
そのため使ったことがない人でも、取り扱い説明書をみれば使い方を把握できるでしょう。
しかし実際に火事などの災害が起きたときはじっくり読む時間がありませんし、慌てて正しい使い方がわからなくなってしまうかもしれません。
万が一のときスムーズな移動をするためにも、あらかじめ目を通しておき、ふたやロックの場所をチェックしておくのがおすすめです。
マンションのベランダで避難はしごを使用する際の注意点や事前準備
最後にマンションのベランダで避難はしごを使う際の、注意点や事前準備をみていきましょう。
サンダルだと避難しにくい
まずあげられる注意点は、サンダルだと避難しにくいという点です。
マンションのベランダは洗濯物や布団を干したり、植物を育てたり、一般的に長い時間を過ごす場所ではないかと思います。
そのため「ベランダの履物にこだわりはない」「サンダルで十分」という人も多いのではないでしょうか?
しかし避難はしごを使って下に降りる際、サンダルだと滑りやすく、足元も固定されません。
避難中に脱げてしまい、スムーズな移動ができない可能性もあります。
そのためベランダにはサンダルではなく動きやすいスニーカーなどを置いておくのがおすすめです。
避難はしごやベランダの仕切りの周りにはものを置かない
避難はしごやベランダの仕切りの周りにはものを置かないのも、注意点の1つです。
ものを置いてしまうといざというときスムーズにふたを開けられず、逃げ遅れてしまうかもしれません。
また上階から避難してきた人もそれ以上すすめなくなってしまいます。
先ほどもご紹介しましたが、ベランダの仕切りは緊急時に破ることが可能です。
避難はしごがあるベランダまで移動する経路になるので、ものが置いてあると円滑に進めなくなってしまいます。
そのため、避難はしごやベランダの仕切りの周りには、なにも置かないようにしてください。
実際に使えるか確かめる
最近のマンションに設置されている避難はしごは、ステンレス製が一般的です。
しかし築年数が経過した賃貸の場合、錆びて使いにくい可能性があります。
スムーズに展開できないといざというとき使えないので、実際に使えるか確かめてみましょう。
もし使えない場合は管理会社に連絡を入れ、修理してもらいます。
避難はしごは日常的に使うものではないため、出番がなければ劣化していても気づきにくいです。
しかし使いたいときに使いものにならなければ、設置されている意味がありません。
実際に使った経験があれば、災害が実際に発生したときよりスムーズな避難をおこなえるでしょう。
まとめ
この記事では賃貸への引っ越しを検討中の人に向け、賃貸物件のベランダにある避難はしごや避難ハッチをテーマに、目的や使い方、注意点を詳しくお伝えしました。
避難はしごは火事などの災害が発生したとき、スムーズな脱出をサポートしてくれる大切な避難器具です。
そのため入居時や時間があるときに使い方をチェックし、万が一のときに備えておきましょう。
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